コミュニティワークの価値と価格

ワーカーズコレクティブとワーク

福祉クラブ生協の運動と事業の推進主体はW.Co(ワーカーズコレクティブ)です。約3,000人のW.Coメンバーが、住み暮らす地域の中で、たすけあい・ささえあいの活動としてのコミュニティワークを行っています。それは少子・高齢社会の当事者としての参加と責任の実践にほかなりません。
機関会議であるコミュニティオプティマム福祉ネットワーク会議での学習・討議を経た「コミュニティワークの価値と価格」をさまざまの角度から、すなわち、労働のあり方・生き方や価値観・価格のあり方・社会の変化に伴う時代状況から、考え方を整理しました。

1.家事介護の社会化

地域社会や家庭内にある効率や利益追求にはなじまない労働、あるいは生きるために当然必要とされてきた暮らしのなかの多様な労働は評価されずアンペイドワークでした。これらを外部化、社会化すること、つまり地域社会のなかでのたすけあいの活動は、もうひとつのペイドワークとして不可欠な働き方となっています。

2.労働のあり方に問題提起

産業社会における雇用労働は効率的に働き、利益を得ることを目的とする労働で仕事のプログラムや生産したものの価格は自分で決めることなどできません。
コミュニティワークは自分たちで自主的に独自性を持って仕事をコントロールし価格も決められます。コミュニティワーク検討委員会でケア料金の議論をしましたが、考え方を整理できず決定できませんでした。このことはとりもなおさず、自由な労働として自分たちで決められることを体験しました。

3.働く機会や参加の場を多様に創る

個人の持っているさまざまな資源である能力や知恵や時間やお金を生かし合うことによって、近未来の自分たちのため、地域のために必要なサービスを生むシステムとしてコミュニティワークは成立します。
共同購入事業、家事介護事業、食事サービス事業、デイサービス事業などのコミュニティワークは地域経済の振興に寄与しています。そして、これらのワークを通して私たちは自分の生き方や価値観を反映させる場を得、自己実現を可能にしています。

4.コミュニティオプティマム福祉の充実

さまざまに生み出してきたコミュニティワークが、多くの地域に豊富になっていくことによって公的セクター、企業セクターに対して協同組合の領域が強まることになり、社会全体のバランスのよい発展に寄与すると言えます。同時に、コミュニティワークが多様に息づく地域はコミュニティオプティマム福祉の充実を実感することになります。

5.コミュニティ価格は市場価格と公的価格を牽制する

コミュニティワークは多種多様なニーズに対応し、「たすけあいは順番で」の考えから、自分が利用するとき負担できる価格を考えました。してあげたことは返ってくるという直接的価値を交換することですが、転居したり、その他の事情で返ってこないことを想定してチケットによる仮決済をしています。その価格に対する価値は100%です。
これに対して、市場価格即ちシルバービジネス価格は事業主の利益も含まれ、労働の対価は50~70%です。また、公的価格は間接的経費を含む人件費が大きく、その価値は30~40%にしかなりません。そしてそのサービスは公平性、平等性が求められることによって、画一的、平均的にならざるを得ません。
このように、一物三価(福祉サービスに価格が3種ある)になっている現状において、シルバービジネス価格や公的価格にとっては、このコミュニティ価格を意識せずにはいられないのです。コミュニティ価格の存在意義は大きく、他の価格のありように対して牽制力となっているのです。
私たちはコミュニティワークの価値と価格の優位性を広く市民に知らせる使命を負っていると同時に、シルバービジネスサービスや公的サービスのありようと価格に対してチェック機能をも発揮できるのです。コミュニティワークが地域ごとに豊かに発展することによって社会的発言力を大きくしていきたいものと考えます。

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